2013年8月

引き際

ベムが引退することになりました。

 

私が陽の当たるところへ連れ出したかった選手でした。

私のような凡人からすれば、その独特の才能は素晴らしく、バンタム級あたりで面白い存在になると思っていた。

REBELSという舞台を与えられ、全国のまだ見ぬファンにお披露目できると大いに喜んだ。

 

今年になって、さまざまな舞台で四戦をこなした。

初戦は2-0の判定負け、二戦目は2-1の負け。

まぁ、この辺までは拮抗してたと言っていいだろう。

しかし、勝てない焦りからか、3、4戦目とダウンを喫する明らかな判定負け。

その独特のアウトボクシングをNKB以外のファンの目に届けられることはなかった。

 

ベムのベストバウトはなんと言っても、2012年2月12日、後楽園ホールで行われた、真門ジム・優介戦だろう。

当時、優介選手はバンタム級1位、ベムは3位だった。

しかし、その以前にベムは優介選手に負けていた。

2010年12月11日、同じく後楽園ホールで対戦している。

当時ベムは9位、優介選手は3位。

3回戦で行われ、30-29、30-29、29-29の2対0の判定で惜しくも涙を飲んでいる。

 

2012年に戻ろう。

この日は5回戦。

雪辱に燃えるベムだが、冷静に心をコントロール、熱くなりすぎず、しかし確実に気持ちは前へ前へ押していく。

3Rだったか、それまで拮抗していた試合だが、ベムのヒジが優介選手の額を切り裂いた。

 

思い出した。

優介対策としてヒジを重視、それを磨くため私の頭をタオルで巻き、その上からバー付きヘッドギアをかぶり、ヒジ重

視のミット練習をした。

もちろん全力ではなく、かなり手加減してだが、それでも打たれるたびに鈍痛が私を襲った。

毎日3Rほどそれをやったが、憂鬱な時間だった。

もともと、ヒジがうまいベムだったゆえ、この練習の成果だとは言えない。

もちろんないこともないだろうが、私の第一に意図するところは、私が身を挺することでベムのなにかを動かしたかっ

たのだ。

あれからもう2年近くが経とうとしているんですね。

 

顔面を赤く染めた優介選手にジワジワと焦りが浮かんでくる。

5R前のインターバルでベムは平然とした態度だった。

5R開始のゴングで一発逆転を狙い、優介選手は捨て身の反撃を仕掛けてくる。

それをベムは冷静にさばき、細かい攻撃を当てていく。

ベムの右脚が優介選手の左側頭部をとらえた。

前のめりに倒れる優介選手。

即座に真門陣営からタオルが飛んだ。

5R、47秒のTKO勝利だった。

 

試合後、ベムにその時のハイキックのことを訊くと、ハイキックの軌道が先に見え、そのとおりに右脚が動いていった

と、武道の達人のようなことを言っていた。

 

なぜかそんな全盛時の動きが身を潜めてしまった今年のベム。

実は京都興行の数日前から、引退をほのめかすようなことを聴いていた。

「あんな試合を、お金を払ってもらって見せるには忍びない」というようなことを。

 

いかにも責任感ある、生真面目なベムの言いそうなことだ。

並みの選手の試合以上のことをやっていながらこれだ。

それが彼の魅力でもあるのだが。

 

若いながら、彼には奥さんと1歳少しの娘さんがいる。

昼間は大手ベアリング工場で働き、勤務終了後いったん帰宅、娘さんをお風呂に入れたり、できるだけ子育ても手伝っ

たうえで練習もこなしてきた。

よくできたイクメンファイターだと思う。

この優しさは紛れもない強さだ。

 

若くして引退を決めた彼をどうこういう人も出てくるかもしれない。

まだできるという人もいるだろう。

私もそう思う。

できれば残ってほしい。

でも彼のような天才肌としては我慢ならないのだろう。

 

ベム、なにも気にせず、堂々と引退しろ。

そして愛する奥さんと娘さんを守るファイターとして第二のリングに立ってくれ。

 

ベム、お疲れさま、そしてありがとう。

もちろん、また本物のリングが恋しくなって、心底やりたいと思ったらいつでも戻ってこい。

俺たちは変わらず仲間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦い済んで

しばしのご無沙汰でした。

 

へたよこ読者なら、もう各種HPで25日の結果、詳細はご存じでしょう。

ですので今更、私のへたなリポートは省きます。

 

10戦して2勝6敗2分け。

勝率わずか2割5分に終わりました。

 

これも真剣勝負ゆえ。

主催興行とはいえ、おいそれと勝たせてくれる甘い世界でないことは、選手たちは百も承知。

それぞれの結果をしっかりとらえて前を向いてほしい。

 

しかし興行としては、盛り上がったのではないでしょうか。

特に後半戦はダウン、KOが続出。

ニュートラルなキックボクシングファン、あるいはキックにそう詳しくない人にも充分楽しんでいただけたものと自負

しております。

 

ただ、このままでは終われない。

勝ち負けは別にしても、完全燃焼できたと思える試合を。

這い上がれ!

 

 

 

試合前日

明日の試合の計量がもうすぐ始まります。(現在15時24分)

減量にかなり苦労した人、そうでもなかった人、全員の一発クリアを祈っております。

 

全13試合、26人の戦士はベストの調整ができていることと思います。

あとは悔いを残さぬよう、本番のリングで暴れてください。

 

観戦の皆さま、26のさまざまなファイトスタイルがありますが、その根底にあるものはたったひとつ。

熱く燃える想いだけです。

明日は、26個の魂の叫びに酔いしれてください。

 

※明日から、数日間へたよこ休みます。

  試合結果は「選手たちのティーブレイク」でお伝えします。

形式的

明後日に備えて、中途半端に伸びた髪の毛を切りに行った。

Dropoutの会員であるIさんがオーナーの店だ。

 

そこの見習いであり、かつてDropoutにも所属していたK君に洗髪をしてもらった。

いつものように「痒いところはないですか?」と訊くK君。

いつものように「ぁい」と答える私。

 

そこでふと長年の疑問をぶつけてみた。

疑問と言ってもほとんど答えはわかっていた。

 

「痒いところないですか、って訊いて、痒いって答える人ないやろ?」

「結構いますよ」という答は、100%近く正解だと思っていた私の予想の対極にあるものだった。

 

「足の裏」と桂分枝(前三枝)師匠は、その創作落語で登場人物に答えさせてたが、そこまででなくても「右の前」と

か、具体的な個所を挙げて対処してもらうお客さんがいるそうだ。

それはほとんどが女性で(美容院ということもあり、7割ほどが女性という環境もあろうが)、男性はほとんどないとい

う。

 

男は言わんやろなぁ。

別に言っても失礼ではないだろうが、よほど痒くない限り言わんでしょう。

あんなマッサージに近いようなことやってもらってて、まだ痒いようなら先に皮膚科へ行くべきである。

 

「痒くないですか?」というのは形式的な会話かと思ってたが、実質的会話であると知り、びっくりした私でした。

 

これこそは形式的でしょう。

ワインのテイスティング。

 

高級フランス料理店などで、ソムリエが洗練された身のこなしで、開けたばかりのワインボトルから液体を注ぐ。

自分が注文したワインなのに、これでいいかと念を押される。

こっちは味なんかわからへんがな。

これでええに決まってるやろ。

もう、ドキドキささんといてよ。

 

だいたいあのソムリエなる人たちは、我々を根底の部分でバカにしていると思う。

黒服に身を包み、「接客業中の接客業」というプライドがそういうところへ押し上げるって。

「世界一」とか、世界中に顔が知られるんですよ。

ラーメン屋の注文聞く人に世界大会がありますか。

(あ、三か月節約してこの店に来たのね。庶民がそんな無理しなくていいのに・・)なんて思ってるに違いない。

 

もともとこのティスティングなるものの目的は、コルク内部にカビが生え、その匂いがワインに移ってしまう「ブショ

ネ」と呼ばれるトラブルや、保管方法による品質劣化などをチェックするのが目的なのだとか。

え、それ自体知りませんでした。

決して好みの味かどうかを試すものではないのです。

 

だから、品質に問題がなく、味の好みで「ノー」と言った場合はそのワインの料金は当然請求されます。

「ノー」と言ったあとに「お代はいただきます」と言われてあわてても遅いのである。

「あの、さっきのワイン持ち帰ります・・」と言えばもっとカッコ悪いぞ。

 

でも、もしティスティングしても、品質の悪さなんかわかるだろうか。

「こういうもんです」と言われれば、赤くなって下を向くしかない。

 

そんなもんがわかったらソムリエになってるわ!

フレンチなんか行かんでも居酒屋があるわ!

なぁ、西尾。

 

テイスティングなんて儀式はやめにしましょう!

 

 

 

 

 

てんてこ舞い

宇多田ヒカルさんの母親、藤圭子さんが飛び降り自殺?

あれだけ一世風靡したひとが・・

人が幸せかどうかは、はたからはわからないですね。

 

さぁて京都決戦まで、あとわずか。

追い込みでばたばたしております。

 

選手が大変なのはもちろんですが、興行を作る裏方さんのご苦労にも今更ながら頭が下がります。

特に私が頻繁に連絡をとる、REBELSさんの広報的存在、大島氏の八面六臂のご活躍には舌を巻きます。

なにからなにまで、という言い方がぴったり当てはまり、私にはとても真似できません。

 

選手のケガ等、次から次へと巻き起こる難題を、柳に風と受け流し、解決していく。

う~ん、カッコイイぜ。

 

華やかなスポットライトを浴びる選手たちが輝くのは彼らの存在あらばこそ。

そのあたりをちょっぴり意識してご覧いただければ、また違った観方があるかも。

 

選手とスタッフで最高のエンターティメントを!

 

 

 

 

不思議

いつの間にか、我がジムの水道から温水が出るようになってます。

日本の行政は素晴らしい!

 

大雨で多数の被害が出ているところがあれば、ダムがほとんど枯渇しているところもあり、その偏向性が腹立たしい。

自然はこんなもの、と諦めるしかないのか。

 

水不足は猛暑が影響している部分もあり、自然相手ことなのでしょうがない部分があるが、去年あれだけ節電が騒が

れたのが嘘のように今年はなにも言われない。

去年以上の猛暑で、ほんとに電力不足でパンクしても不思議じゃなさそうに思うが。

去年の「電気予報」で「予測使用量93%」などと脅かされたのはなんだったんだ。

去年ほど節電が言われない中で、普通に生活が回っているのは、原発なしでもなんの影響もないのかい?

 

東電の汚染水洩れ発表が「120L以上」から一夜にして300トンに変わった(以上には違いない)ことと同様に、いまだ

にこの国には「大本営発表」の伝統が消えてないのか。

 

 

 

 

ピッタリ

きのうの深夜、なにげなく世界陸上を見ていた。

女子の槍投げでは、男顔負けの肉体を持つ選手たちが競っていた。

(ここから先は性的な意味合いを含む内容となります。不快に感じる方はご退場ください。)

 

槍を構える選手。

脇の下丸出しである。

が、そこには本来あるべき毛はない。

 

かつては、ヨーロッパや中国の女性は、腋毛の処理をあまりしないという傾向があったようだが、近頃はそうでもない

のだろうか。

もっとも、映像が全世界に流れる特殊な状況である。

やはり気を遣うのか。

 

私が高校生くらいだった頃(40年前!)は、走り高跳びの選手などが背面跳びでそのまま堂々とジャンプ、黒々(金

色?)としたもので楽しませてもらったものだ。

あの時代の復活は、もう望めないだろうな・・

 

その後男子の400mリレーになった。

一躍スターダムに躍り出た、滋賀県出身の高校生、桐生選手も出場した日本チームは6位に輝きました。

おめでとう。

 

そのレース前、各レーンの選手をカメラが捉える。

各選手、カメラに向かって自信をアピールする。

 

その選手たちのユニフォームが変わってきた。

中国チームのように、昔ながらのトランクス風もあるが、ほとんどがピッタリしたハーフスパッツのタイプだ。

上体部分もそんなんだから、風の抵抗を少しでも減らすためだろう。

 

そのピッタリがある「効果」を生み出す。

男性の男性たる部分を強調するのだ。

「先」の部分がやけに目につく。

男が目につくのだ、女性はなおさら・・

いや、男性女性関係なく、自然に目に入ってくる。

 

しかしそれでも、そこに性的な感覚が入り込んでくるのは否めないと思う。

ポッと顔を赤らめた女性も多かったのでは。(今の時代そんなコおらんか)

大阪のオバちゃんなんかは、何人かで品評会してたりして。

「ちょっと、このひと大きいわぁ!(笑)」なんて肩をたたいて喜んでる嬌声が聴こえてきそうである。

 

50年以上も昔、まだ白黒テレビ番組しかなかった時代「月光仮面」という子供向け番組があった。

全身真っ白の装束に黒メガネ(サングラスとは言わない)、125ccくらいのバイクに乗って、悪の組織と戦うヒーロー

物語である。

(おそらく)東京の大都会で、バイクで悪人の乗る黒塗り乗用車を追い、やおらクルマが停止したと思ったら、4人くら

いが月光仮面に発砲。

負けじと月光仮面もバイクの陰から応戦。

その距離10メーターほどで全然当たらないという、のどかなテレビ映画でした。

 

その月光仮面を演じる大瀬康一氏の衣装が全身白というのは先述したが、それがタイツだった。

もっこり感がすごかったのである。

当時の淑女たちはそれを見て、頬を赤らめていたそうだ。

 

なんだか週刊大衆の「美女アスリート」の白黒グラビアのような品のなさになってしまいました。

でもへたよこにはこれがないと。

東京のO会長、喜んでいただけたでしょうか?

 

 

 

 

 

 

そんな・・

NHKがその姿をとらえたドキュメンタリー番組がきっかけで、今やちょっとしたブームのダイオウイカ。

ひと月ほど前の「週刊大衆」あたりにこんな記事がありました。

 

自衛隊、もしダイオウイカと戦わば!?

 

戦うわけないやろっ!

強敵

REBELS19 with Dropout まで10日を切りました。

難航していたマッチメイクも、ほとんどが決まりました。

出場全選手は、当日に向けて最高の調整をお願いいたします。

 

さて、メインでヤスユキと対戦する、KING皇兵選手のロングインタビューが発表されました。

http://blog.livedoor.jp/rebels_muaythai/archives/51907886.html 

 

さすが、人生の酸いも甘いも噛み分けたベテラン。

先行するヤスユキのインタビュー等の報道で、自分の立ち位置を考え、ややヒール(悪役)的な発言で盛り上げようと

してくれるところはプロ中のプロ。

エンターティナーの要素充分です。

 

もちろんそれだけでなく、実力も充分。

とりわけ「戦うことがなにより好き」という雰囲気がいちばん怖い。

「ムエタイ都市伝説」などともてはやされ、ヤスユキが浮き足だっていたりすれば、足元をすくわれかねない。

ここはしっかり集中して臨め。

 

25日のメインイベント、笑うのはどっちだ!?

 

 

ホープ その4

勝村隆介今回紹介する四名の中で、一番完成度の高い選手だろう。

 

百姓Aの実兄、勝村隆介、26歳。

しかし、そのキック歴は長く、高校一年生から。

ヤスユキとほぼ同時期の入会で、最古参と言ってもいい。

 

高校三年時に、かつてジムが加盟していたK-Uのプロテストに合格。

その後K-Uのリングにプロとして上がることはなかったが、今回ようやくそのファイトをお披露目することと

なった。

 

ここ数年の彼は、仲の良いM君と一緒に、月に三回くらいのペースでジムに来て、ミットをし、軽いスパーリングをする

という、判で押したような練習をしていた。

それはいかにも「キックを楽しむ」というものであり、ハードトレーニングとはほど遠いものだった。

そんな彼を、私やジムの主要メンバーは「もったいない」という想いで見ていた。

 

彼が、ようやく重い腰を上げた理由はなにか。

おそらく、Dropoutの各選手(彼のあとから入会してきた選手も)が、NKBや、今年になってからはREBELSや他の

イベントに上がる姿を見、また実弟の百姓Aがアマチュアとはいえ、活躍する姿に触発されたからだと思う。

 

ここ5年以上、試合というものはアマチュアでさえ一戦もこなしていない。

それどころか、一年近くのブランクがあってジムに姿を現したのは数か月前である。

ゆえに今回も弟と同じく、2分3Rでの試合を考えていた。

しかし、相手のSFKの小野選手はKOSスーパーバンタム級チャンピオン。

チャンピオン相手に2分は失礼だろう、ということで通常の3分にした。

 

デビュー戦から、かなりの強敵に当たったことは不運といえるかもしれない。

しかもプロ6戦全勝である。

SFKの寒川会長によると、左右フック主体のかなりのハードパンチャーらしい。

対照的に勝村は、パンチ、キックをバランスよく配分し、距離をとって戦うテクニシャン。

ちょっとベムに似ているタイプだ。

 

6戦全勝のチャンピオンと、デビュー戦の新人の戦い。

肩書だけを見ると、話にならないようなマッチメイクだが、私はひそかに期待している。

剛と柔の戦いは、この日の裏大一番となる予感大!

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